職権打刻 ローバーミニ
少し前に、鈑金屋さんからの紹介で車検にこられたお客様でした。
ちなみに鈑金屋さんは「こんな車触れん」との事でうちに丸投げしたとの事です。
故障かなと思ったら、個人売買で、お隣福井県の方に売って、名義変更しようとしたら、福井県の陸運局で、車体番号の打刻が腐食で見えないので、石川県の陸運局で職権打刻をしてきてくださいと、言われて名変出来なかったとの事で、職権打刻を頼めないかとの相談でした。
とりあえず、判読の可否を見たいので、車を持ってきて貰うことに。
車検の時も、腐食が無いとは言えませんが判読に困るほどでは無かったのですが・・・・・・・・・
現車を確認すると、読めるやん。ライト斜めに当てれば普通とは言わないが読めますがな。
しかし、ためと言われたので仕方がない。
お客様には今日中には終わるからって言って代車を渡して、とりあえず各種溶剤とブラシ類を使って読みやすくします。
作業後はライトを使わなくても判読出来るまでになりました(このままでもいいような気はしますが・・・・・・)。
昔は打刻してましたが、今の職権打刻は打刻とは名ばかりで、シールを貼り付けます。
なので、車体番号の近くにシールを貼るスペースを確保し、綺麗にして脱脂しておきます。
車体やコーションラベル、現在の打刻等の写真を撮ってプリントアウト。
あとは現車を陸運局に持ち込んで、現状で判読の可否を確認してもらいます。
ちなみに判読不能となると、面倒な手続きと書類の手配が必要になり、書類が手元に来るまで国産車でも1週間とか普通にかかります。
今回はもちろん読めますし、「職権打刻しなくていいんじゃない?」とか言われましたよ。
福井の陸運局で読めんし職権打刻して来いって言われたしってことで職権打刻してもらいます。
陸運局に有る用紙をもらい記入し、準備しておいた写真や車検証を付けて提出、準備が出来るまで30分程で作業開始。
シールなので下準備がバッチリなのですぐ終了。
あとは貰った書類を使って車検証の車体番号を職権打刻した番号に変更する手続きをして終了。
帰ってお客様に連絡すると、すぐに取りにこられました。
今回、職権打刻と言う滅多にしない(トラックや旧車を触らない普通の整備士は基本一生やらないと思う)作業でしたが、お客様への説明や準備、手続きをスムーズに進められたのには訳が有りまして、実は先月自分の積載車の車検の際、判読不能直前(半笑いでまぁ今なら何とか読めるって言ってあげるって言われたし読めないと言われてもおかしくなかった)で職権打刻をしたばっかりだったんです。
職権打刻なんてもう一生やらないだろうなとか思ってましたが、何が役に立つか分からんもんです。
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